地球ゾーン
雷
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雷発生装置をモニターで拡大し、雷が発生する様子を観察する。
解説Explanation
雷は、雲の中や雲と地面との間で生じる放電現象です。
発達した積乱雲の中では、上昇気流(上向きの空気の流れ)によって氷の粒がぶつかり合うなどして静電気(プラスとマイナスの電気)が発生します。やがて、雲の中で電気を蓄えきれなくなると放電を起こすのです。
実は栃木県は、日本有数の雷王国。特に、夏の宇都宮市は全国一の多さです。その理由は地形にあると言われています。北部に2000m級の山岳があり、南東方向に平野部が開けています。夏季には、南寄りの風が山を登り、上昇気流が起こりやすいからと考えられています。
宇都宮市は「雷都(らいと)」とも呼ばれ、2023年8月に開業したLRT(ライトライン)のコンセプトにも採用されています。

深堀りDeep dive
雷は、雲の中で発生した電気の偏りを解消する過程で生じます。しかし、その「きっかけ」が何なのかは、まだ解明されていない科学の未解決問題の一つです。言い換えれば、「誰が雷を発生させる背中を押しているのか?」という謎が残されています。
2018年、日本の研究チームが雷から放出されるガンマ線という放射線を観測することに成功しました。雷と放射線の関係が注目される発端は、1996年まで遡ります。柏崎刈羽原子力発電所周辺で放射線を監視していたモニタリングポストで、雷が鳴ったタイミングに放射線の異常が検出されたのです。
研究チームは、雷雲から1分ほど発生する弱いガンマ線(ロングバースト)と、雷が鳴った直後の強く短時間に放出されるガンマ線(ショートバースト)の両方を観測しました。興味深いことに、ロングバーストは雷が発生した後に消失しており、これがショートバーストや雷放電そのものの発生につながったと考えることができます。
この研究はまだ最終的な結論に至っていませんが、雷が発生するメカニズムが解明される日も近いかもしれません。
一方で、落雷の被害を抑えるための対策も重要です。
雷が近づいたら、金属を体から遠ざけて頑丈な建物や車の中など安全な場所に避難しましょう。屋外にいるときは木の下や鉄塔付近を避け、身を低くしてしゃがみ、体を小さくし身を守る姿勢をとるようにしましょう。
キーワード
- # 雷
参考・引用
- 「雷がなぜ起こるか」そのメカニズムがついに! PRESIDENT Online
- https://president.jp/articles/-/30402?page=1